20140904

9月2日のジョークを大真面目に日本語で解釈してみました。この趣旨の解釈(どのような解釈でもご自由です)を英文にしてみませんか?英会話の話題としてご利用頂けるほかフェイスブックページの英文添削コーナーで英文添削も承ります。

 

稀覯本の収集家は一人の男の話を聞いて仰天した。その男は代々に渡って仕舞い込まれていた古い聖書をゴミとして捨ててしまったところだと言うのだ。なんという勿体ないことか、そのような由緒ある本は収集家にとって垂涎の的となるものだったに違いない。しかもその男は続けてその本はグーテンなにがしが印刷したものだというではないか。

彼は思わず叫んだ。「グーテンベルグだって!君は印刷された本として最も有名なものの一つを捨ててしまったんだぞ。最近のオークションでそれと同じ本が400万ドル以上で取引されたんだ。」相手の男の次の言葉を聞かなければ収集家はその本がどんなに貴重なものだったかを延々と説明し続けたに違いなかった。

だがその男は動ずることなく言ったのだ。「いや、あの本は1文の価値もないよ。なにしろマルチン ルターとかいう男が到る所に書き込みをしてしまっていたものだから。」

ただでさえ貴重なグーテンベルグの聖書の中でもマルチン ルターが所有していたものとなるとどれほどの価値があるものかがその男には分からず、現代の文庫本に所有者が色々書き込みをした古本と同じと思って捨ててしまったのだ。

収集家はもう言うべき言葉を知らず、茫然とその男の顔を見続けていたのだった。