5月6日のジョークを大真面目に日本語で解釈してみました。この趣旨の解釈(どのような解釈でもご自由です)を英文にしてみませんか?英会話の話題としてご利用頂けるほかフェイスブックページの英文添削コーナーで英文添削も承ります。
倹約家の老人が臨終を迎えていた。彼の枕元には最後の別れのため家族が集まっていた。
彼は肉親にひとりずつ呼びかけた。呼ばれた家族はそれぞれに自分がそこに居ると応じた。
家族全員が集まっていることを確かめた老人は口を開いた。みんなの思ったことは同じだった。「今まで倹約のことしか口にしたことのない彼も今回だけは皆に温かい言葉をかけてくれるだろう。自分も彼が安らかにあの世に旅立てるような温かい言葉をかけよう。」だが老人の口から出たのは聞き慣れた小言、「みんなここに居るようだ。では何故台所に明かりがついているのか?」だった。
彼の身に沁みついた倹約の精神はまさにこの世を去ろうとしている今もなお健在だった。彼は自分の肉親たちがどこにいるのか分からないくらい視力を失っていた。だが先ほどから台所の明かりだけは見えていたのだ。彼が先程から肉親に呼びかけたのは誰か台所にいるのかどうかを確かめるためだった。そして今一人一人が自分の部屋に居ることを確認した。それなら台所には誰も居ないではないか。人の居ない部屋の明かりは消す。これは彼が子供のころから親にしつけられ、また彼も妻や子をしつけてきた倹約の第一歩だった。彼にとっては最後に温かい言葉をかけるよりも最後まで倹約をしつけることのほうが優先していたのだった。