3月1日のジョークを大真面目に日本語で解釈してみました。この趣旨の解釈(どのような解釈でもご自由です)を英文にしてみませんか?英会話の話題としてご利用頂けるほかフェイスブックページの英文添削コーナーで英文添削も承ります。
尾部銃手が軍法会議にかけられていた。彼は軍規に違反する重大行為をしてしまったのだ。彼の任務は彼の属する飛行中隊の後方から迫る敵機を迎え撃つことだ。あと何年か経てば進行方向を向いたまま後方を撃てるようになるのだが、彼の頃は未だ分かり易くパイロットは前方を、尾部銃手の彼は尾部に用意された銃座に座って後方を撃つ仕組みだった。
上官が詰問した。「ヘッドセットで何が聞こえたか言い給え。」
彼は答えた。「中隊長が”5時に敵機襲来!”と叫ぶのが聞こえました。」
してみると彼は確かに中隊長の命令を聞いていたのだ。そのこととその後彼がとった不可解な行動の関係を明らかにするため別の上官が執拗に尋ねた。「それで君はどのような行動をとったのか。」
すると彼は答えた。「どんな行動って、上官殿、私はそのままじっと座って待っていました。だって、未だ4時半でしたから。」
この瞬間、それまで上官達の誰にも分かっていなかった彼の不可解な行動の理由が明らかになった。5時に敵機が来ると分かっているが未だ4時半なので5時まで待つ。これは民間人の発想だった。だが、軍で使う5時はクロックポジションの5時で真後ろから30度右の方向のことだった。尾部に座っている彼からは真正面から左30度の方角だ。尾部銃手の彼はその方角の敵機に向けて直ちに銃撃するのが任務だったのだ。
彼は上官の命令に従わず、何もしないでいたということで今裁かれているのだが、それは上官の言葉が聞こえなかったからではなかった。また、右と左を間違えて右方向に機影を探し続けていた訳でもなかった。彼はそれ以前に軍隊用語のイロハを習得しておらず、自分がどのような命令を受けたのかということが分かっていなかったのだ。そして今もなお、なぜ自分が軍法会議にかけられているのかすら分かっていないことが明らかになったのだった。