3月3日のジョークを大真面目に日本語で解釈してみました。この趣旨の解釈(どのような解釈でもご自由です)を英文にしてみませんか?英会話の話題としてご利用頂けるほかフェイスブックページの英文添削コーナーで英文添削も承ります。
動物園のゴリラが死んだ時、資金難で直ちに新しいゴリラを購入する余裕のない動物園主はとりあえず俳優を雇った。新しいゴリラがやってくるまでの間ぬいぐるみを着てゴリラを演じるというのが彼の仕事だ。俳優本来の仕事とはややずれているが、仕事にあぶれている彼には有り難い話だった。これでしばらく食いつなぐことができる。だが本物のゴリラと思われるような演技をしなければこの仕事は終わりだ。彼は懸命にゴリラの真似をした。幸い彼の演技は見破られることなくゴリラの檻の前には多くの見物客が集まった。演技の成功に気を良くした俳優は更に実物っぽく見せるため隣のライオンの檻との境のフェンスによじ登ったのだが、バランスをくずしてライオンの檻の中に転落してしまった。
慌てた彼は「助けてくれ」と叫んだが、時すでに遅し、ライオンは彼に跳びかかり大きな口を開いた。もはやこれまでかと思ったその時、ライオンの口から聞こえてきたのは人間の声ではないか。それは「黙っていろ。二人ともクビになるじゃないか」とささやいているのだ。
その瞬間彼には事態が呑み込めた。ライオンの中にも俳優が居て彼と同じく懸命にライオンを演じていたのだ。ゴリラ役の彼のヘマでゴリラの正体がばれ、ひいてはライオンの正体もばれてしまうと二人ともクビだ。ライオン役の俳優はそのようなことにならないよう必死でゴリラ役の俳優にささやいていたのだ。売れない俳優の彼、ライオンを演じる俳優、そして資金難にあえぐ動物園主、3人とも懸命にその日その日を生きていたのだった。
事情が分かってほっと安堵の息をついた彼の頭をよぎったのは「この動物園には本物の動物はいったい何匹いるのだろうか?」という疑問だった。